後悔しないリフォームをするには（1）

　一口にリフォームといってその内容はいろいろ。修繕、改装、改築、増築、補強など、目的によって多岐にわたりますが、私の中でのリフォームとは、皆さんの夢を叶えるための空間をコーディネイトすること。新築時に満足のいく家を手に入れてたとしても、それがずっとベストであり続けるとは限りません。家族構成やライフスタイル、社会環境が変化すれば、求められる住まいのカタチも変わり、加えて補修や交換も必要になります。家に合わせて暮らすのではなく、暮らしに合わせて家づくりをする。家族と一緒に家も成長させていくことが、快適な生活に結びつくと思います。
　新築であればゼロからのスタート。それに対しリフォームはこの柱が邪魔とか、この壁が撤去できないとか、高さに制限があって生活しづらい等のマイナスからのスタートとなります。このマイナスをプラスにするのが私たちインテリアコーディネーター（ＩＣ）の仕事です。
　リフォーム相談で「お洒落にしたい」「居心地をよくしたい」といった漠然とした要望をする人がいます。でも、好みや感覚というのは人によって違います。その人にとってどういう部屋が好みなのか、どういった住まいが居心地いいのか、他人には分かりません。まずはライフスタイルとリフォームの目的をよく考えて、理想の住まいを自分なりにイメージしてみてください。そして日ごろ感じている不満や問題点を家族で話し合ってリストアップし、優先順位をつけてください。限られた予算の中で、すべての要望を満たそうとすると、統一感がなくなり、中途半端なものになってしまいます。