後悔しないリフォームをするには（1）

　もし具体的なイメージが浮かばない場合は、ＩＣに最低限の要望だけ伝えて、あとはお任せというのも１つの方法です。その要望がコミュニケーションの土台となって、プロの目で様々な提案ができます。例えばこんなやりとり。
　「対面キッチンにしたい」という主婦がいました。私が理由を伺うと「１人だけで料理したり、片付けるのがイヤだから」のだそう。今のキッチンはどんな点が不満なのですか？　「背中を向けていると娘と会話できないところ」。でも対面キッチンにしたからといって会話が弾むとは限りませんよ、といった具合に話を掘り下げていくと、娘さんも料理が好きだということが分かりました。そこで親子が一緒に料理できる広めのＬ字型ワークトップを提案、大変喜んでいただきました。
　ＩＣは、打ち合わせの際に、食事は何時ごろ何人でとるのか、趣味は何かなど、一見リフォームとは関係ないようなことを聞くことがありますが、実はリフォームプランを考えるための大切な情報源になります。皆さんにとっては、プライベートの一面をある程度知られてしまうことになるので、業者選びの際は、信頼性はもちろん、話しやすい人柄であること、相性が合うことなど、人間関係を重要視してください。
　「真っ白の部屋にしたい。でも汚したくないし、掃除もしたくない」という一見無茶な要望であっても、汚れにくい壁の材質で対応するなど、いくらでも方法はあります。アイデアは無限大。既成概念にとらわれず、そこで生活する人が主役になれるプランをこれからも続けていきたいと思います。